1300hit御礼SS  リクエスト:ロイアイで「デート」



    極秘任務  中

 

大通りを走り抜け、どこかの小路に入る。歩調を緩め少し歩いた。
今まで息をすることを忘れていたかのように肺が酸素を求めていた。浅い呼吸を繰り返す。


ふと立ち止まると人気のない公園に辿り着いていた。


――――ケインズパークか。

辺りを見回し現在地を確認した。
慣れた街だ。無我夢中で走っても自然と自宅近くに来ていた。



気付くと陽は西に傾き始め、薄く茜が広がっている。

そのまま家に帰る気にもなれず、小さなベンチに腰を降ろした。


なんであんな事したのだろう。

カッとなって上官を突き飛ばしてしまった。本当に任務だったとしたらとんでもない事だ。

まぁ大佐のあの反応からみて問題はないだろう。第一、嘘を付いたのはあちらだ。

そう、嘘を付かれた。

でも別にその事について腹を立てた訳じゃない。
そんな事は日常茶飯事だ。
いつもいつも、私にすぐ見破られるような嘘を彼は平然とつく。

それはサボる口実だったり、到底本気とは思えない口調で口説いてきたり、時には有事の隠喩だったり。


まるで常にこちらを試しているかのように。

そして私も平然とそれを暴く。

サボりの言い訳には銃をもって、冗談には冷徹な切り返しを、そして隠喩には了解の意を含めた引喩を。

彼のバレてもいい嘘など声で解るのだ。

特に見苦しい言い訳や本気めかして言う口説き文句はコミュニケーションの一種だと互いに思っている。

そう、それくらい長い付き合い。

平然とつく馬鹿馬鹿しい嘘が冗談として、または情報として理解できるくらい、浅くない付き合い。

だから彼の「デート」の意味も知っている。

彼にとってのデートとは「情報収集」か「コネクション作り」か「暇潰し」でしかない。

本気になって誰かを追ったりはしないのだ。

だからこそ「デート」に腹を立てた。
私に対して情報収集もコネクション作りも意味がない。

つまりは暇潰し。

サボリに付き合わされたのだ。

つまり私は「その辺の誰か」と同じわけだ。

足元の小石を小さく蹴った。コツンコツンと転がった小石は1m位の所で止まる。それは、一歩前に出れば届く位置。

少し不愉快になって、視線をそらした。

何か、もう・・・

泣きたい気分だった。
実際大声を上げて泣ければいいのだろうが、それは出来ない。
プライドとかそういう事ではなくて、もう苦しいや悲しいでは泣けなくなってしまったのだろう。

女の性より軍人の性が強くなっていた。



茜色が濃くなり東の空には藍色が走り始める。もうすぐ星も瞬きだすだろう。

――――帰ろう。

そう思った時だった。

「リザ・ホークアイ!!」

――――!!

自分の名を呼ぶ声がした。

今は最も聞きたくない、それでいて欲してしまうその声。

あ、

反射的に振り向いてしまった。
目が合う。息を切らし汗を流し、それでも強い視線を向けてくる。

――――大佐。

身体が固まるのを感じた。

 

 

 

・・・to be continued

 

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ご〜め〜ん〜な〜さ〜い〜!!

 

中編です。まだ続きます。

っていうかココまでしか書けなかったんです。ぐはっ!!

 

後編につづく・・・orz

 

 

  緋月悠奈