月城お題:血液
赤い想いを貴方に
「大佐!しっかりして下さい、大佐ー!!」
人造人間との闘いに何とか勝利した私達だが、マスタング大佐とハボック少尉は深手を負ってしまった。
すぐに大総統が呼んで下さった救護隊が駆け付け、両名とも病院に搬送された。
皮膚を焼き止血をしたが内臓の損傷がある為二人共緊急手術を要する。
私は独り手術室に続く廊下で終わるのを待っていた。
祈る神など持ち合わせていないが、それでも祈ってしまう。
どうか二人共、無事で――――
手術が始まってどれくらい経っただろうか。慌ただしい声が飛び交いだした。
まさか二人に何か!!
私は動揺して全身がガクガク震えた。
バタンッ!!
勢いよく手術室のドアが開き、看護婦が出てきた。
「何かあったんですか?!」
私は思わず立ち上がり看護婦に問い質した。
「けっ血液が不足しているんです。」
「どっちの?!」
大佐か少尉か――――
「マスタング大佐です。」
――――よかった。
ハボック少尉だったら無理だけど大佐なら――――
「私の血液を使って下さい!!同じ血液型ですから。」
「本当ですか?!
――――貴方自身お怪我されてませんね?」
「はい。」
怪我は――――ない。
アルフォンス君と大佐が守ってくれたから。
私は手術室へと通された。
ストレッチャーに寝かされ大佐の隣まで運ばれる。眠っている大佐の横顔が見えた。
私の守るべき人。
貴方が生きてくれるならこの血全て捧げてもいい。貴方が存在しない世界に意味はない。
貴方の生きる糧になるならこれ以上の喜びはないと思うから。
目が覚めたらきっと怒るのだろう。生を諦めた事を。追おうとした事を。
もしかしたら・・・もう貴方の背中を守れなくなるのかもしれない。
それなら尚の事、捧げたい――――この想いを乗せて。
望みは唯一つ。
生きて――――
赤い祈りが流れゆく。
この想い、一雫でも貴方の心に――――
End
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大佐の血液が不足してるのに「よかった」と言う中尉を書きたかった。
と言ったら怒られました。
ロイとリザの血液型が同じなんて有り得ない、と書いてから思いました。うん、今更。
緋月悠奈