Good morning to・・・?シリーズ3
覚えてない朝
ふぁぁぁ...
頭がまだ働かない。
朝は得意じゃないから起きて数分はベッドの上でボケ〜っとしている。
今何時頃だろう?何だか頭が痛いなぁ。もう一寝入りしちゃおっかな。そう考えてベッドに潜り込んだ。
ん?
・・・煙草の匂い?
俺はベッドに染み込んだ煙草の匂いに首を捻る。この香どっかで・・・
辺りを見回してみる。
造り付けのデスクとクローゼット、俺がいるベッド。窓は一つで壁はうっすら黄色く染まっている。
デスクの上には乱雑に雑誌やら書類やらが積み上げられ、枕元には煙草が貯まった灰皿がある。
明らかに宿じゃない。ここは誰かの部屋・・・なのか?
さっきからどうも頭の回転が鈍い。というか痛い。
何だ?いくら朝は弱いといってもおかしい。身体も怠いし・・・
ガチャッ
「おっ、大将やっと起きたか。気分はどうだ?」
黄色い髪、碧い瞳、くわえ煙草。入って来たのは――――
「・・・少尉?」
――――ジャン・ハボック少尉だった。
「ここ少尉の部屋?」
「おいおい大将、大丈夫か?昨日の事どこまで覚えてる?」
昨日?
えっと・・・頭がガンガンして思い出せない。
「・・・頭痛い。」
「あ〜、ちょっと待ってな。」
そう言うとドアの向こうに消える。
しばらくして少尉はマグカップを一つ持ってきた。
「熱いからな。」
俺は両手で受け取った。
マグカップの中身はうっすら黄色味を帯びて、柑橘系の香がする。
ゆっくり飲むと甘みが広がる。全身が暖まった。
「二日酔いにはこれが一番だからな。」
「ふ〜ん・・・えっ?二日酔い?!」
俺は耳を疑う。
「・・・本当に覚えてないんだな。まったく、自分でここに来たいって言ったんだぜ?
あ〜、昨日たまたま酒場で会ったのは覚えてるか?」
と、呆れた様子で聞いてきた。
飲み物のおかげで何とか頭が働いてくる。
酒場にいたというより、泊まってる宿の食堂が酒場だったというのが正しいだろう。
そこで夕飯を食べてたら、たまたま東方司令部四人組がやって来た・・・のは覚えてた。
「でな、大将が間違って俺の酒を飲んじゃったのさ。酒弱いんだな。す〜ぐ酔っちゃって。
いきなり、みんなの部屋が見たい!!とか言い出して・・・」
「で、ここで力尽きた?」
「そう。」
「・・・ごめんなさい。」
俺は深々と謝った。
すると少尉は俺の頭をガシガシ撫でて、
「気にすんな。飲ませた俺らも悪いんだ。今日一日ここで寝とけ。俺が介抱してやるから。
ちなみに俺今日休みだから...一個貸しな。」
煙草をくわえながら笑った。
俺も笑って頷き、ベッドに潜り込む。
せっかくの休みを潰してしまうのは悪いと思ったが、ここでそう言っても怒られるだけだろう。素直に従った。
暖かい飲み物、大きな手、潜り込んだベッド
煙たいはずの煙草の香が、何故か優しかった――――
End
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第三弾はハボックです。
ハボ→エドかどうかは・・・お好きにどうぞ☆
緋月悠奈