Poison
「――――という状況。まだどう転ぶかは分からないから、そっちに行くのは・・・当分先になるな。」
『・・・そうか。了解した。またこちらに来る時は報告を入れるように。』
溜息もない。冷静な判断を下す大人の声。
「・・・それだけか?」
『なんだ、鋼の。他に何か言って欲しいのか?』
笑いを含んだ声。こちらの意図を理解してる証拠だ。なのにくれない。
「っ、別に!!」
『怒鳴るな鋼の。私の耳が聞こえなくなったら困るだろうが。』
どこまでも余裕の声。大人だから?それとも・・・
「知るかっ!!あんたなんか耳も無能になっちまえ!!」
『くっくっくっ。 解ったから少し落ち着きたまえ。』
それから一呼吸置いて、
『早く帰っておいで、エドワード。』
っ!!完全に不意打ちだ。顔の温度が一気に上がる。
「〜〜〜っ、誰が帰るかぁ!!」
ガチャンッ!!
力いっぱい盛大に受話器を置いた。今の俺に出来る最大の抵抗。
極上の声色。
耳から入り全身を駆け巡り、脳を麻痺させ心を支配する。
あの声は毒だ――――いや、それと解っててもまた聞きたいのだから麻薬だろうか。
俺は東の空を見上げた――――
End
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電話って何だかドキドキしませんか? 相手の声が耳元に聞こえるって。
アニ大佐の声を聞いた時、思いつきました。
あの声って反則じゃありません?
緋月悠奈